「ブートニア」
あまり耳慣れない言葉ですよね？ウエディングの場で、花嫁様のブーケとお揃いで男性が身に付けるコサージュです。
名前も知らず、オマケの飾り程度の蔑ろな扱いですが、実はとっても愛おしいストーリーがあります。男性こそ知ってほしいブートニアの話。歴史にはじまり活用法まで知ると、ブートニアに対する姿勢が変わりそうです。
ブートニアとは
本来は結婚式等で、男性が上着の襟元にあるボタンホールに刺すコサージュを言います。今では広い意味で、男性の襟元から左胸に身に付ける花飾り、小物全般のことを表すようになりました。
伝統的にはボタンホールに刺すのが正統派とされますが、使用時の配慮に欠けたものを用いたり、留め方が甘いと、花の重みによって全体が傾いたり回転したりしやすくなります。簡易な作りや固定でも安定し、ファッションとして全体のバランスも良く見えるため、チーフ感覚で左胸のポケットに入れての使用も見られます。
はじまり
ブートニアの登場は、昔のプロポーズ。かつて男性がプロポーズする際、女性の家までの道のりで摘み集めた野花を束にして想いを伝えました。女性はOKならば、返事にそのブーケから花を抜いて男性の胸に刺します。
これがブートニアのはじまりです。ブーケがフランス語に由来するのと同じく、ブートニアもフランス語の「boutonniere」から来ています。これはボタンホール（襟穴）を意味します。上着の襟のボタンホールはフラワーホールとも呼ばれ、この穴に花を飾っていました。昔も今も、男性がこのフラワーホールに花を飾る光景は結婚式などで多く見られます。
種類
もともと男性からの花束より1輪抜いて承諾の証だったので、純粋に1本の簡素なものが主流でした。花は、花束の定番かつ1輪映えするバラやカーネーション。現在では花嫁様のブーケとリンクするよう、メインの花に小花やグリーンを添えたミニチュアブーケ風が人気です。
ストーリーを踏まえ、使われる花材はブーケと同じものが無難で、2人の一体感や統一感が出て、素敵にまとまります。
最近では個性的でこだわりを持った男性も多く、必ずしも女性のブーケと同じものという概念は少しだけ薄れています。しかしオススメは、少なくとも色や花の種（ユリ科など）をブーケと統一し、あくまでもブーケの邪魔をしないものです。
入手方法：ブーケとともに
ウェディングでのブートニアは、単独で選んで購入することはほぼありません。洋装用にブーケを依頼すると、ブートニアはお任せ、ペアで付いてくるというのが一般的です。
ブートニア自体が小ぶりで主張せず、男性の衣装は女性のドレスほど色や形に違いがないので、大きくイメージに反することもありません。
しかし注意は必要です。会場と提携やブライダルに精通した花屋でない場合、ブーケの注文はあくまでもブーケだけ、のお店もあります。
男性の中には、花＝女性（可愛らしさ）とブートニアの着用に抵抗を示す方がいたり、和装に合わせるブーケもあり、少しでも低価格を提示するための料金システムです。価格判断や間に合せでの分散購入は危険です。
同じ花でも仕入先が違うと、全く別の花のような印象を受けるものさえあります。また、。どんなに個々の素材が良くても、相性が合わないものもあります。ブーケとブートニアで生花と造花を使い分ける場合も、信頼のおけるお店での同時購入をおすすめします。
アフターブーケに：保存
生花のブーケを保存には、プリザードフラワーや押し花、ドライ加工ととにかく手間やお金が掛かります。ブーケの大きさや使用された花の種類や数、加工前の状態によって仕上がりに差が出ます。
価格、時間、保存場所を考慮し、ブートニアとしてブーケを保存する方も多いようです。ブーケの中から新たに、傷がなく開花状態のいい花だけを選んで保存用ブートニアを作り、プリザードフラワーや押し花にできます。保存用に初めからブートニアを造花で作ったり、当日のブーケ像から後に別途造花ブートニアを作るという方法もあります。
保存用に別作成したものには使用ダメージがなく綺麗ですが、使った実感や特別感がないため、得られる価値観はやや減る傾向にあります。
1つのブーケに対して作られるブートニアでも、ブーケの何を強調したいかで仕上がりは変わってきます。構成素材はほんの1,2輪の花ですが、ブーケの数以上にバリエーションが登場しえます。見た目はたかが小さなコサージュかもしれませんが、想いを受け入れた女性の気持ちの象徴です。女性が、男性の想い「ブーケ」を大切にする以上に、男性が「ブートニア（女性の気持ち）」を大事にしてくれたら嬉しく思います。
劇的花屋で造花ブーケをご注文のお客様には
劇的花屋の造花ブーケの通販では、すべての造花ブーケにブートニアをお付けしてお送りいたします。
セットにすることで、旦那さんのブートニアだけ、雰囲気が変わることもありませんし、保存用としてとっておく場合も、旦那さんのブートニアを一緒に飾ることで、「二人の思い出」としていつまでも保存が可能です。
是非ご利用ください。
