大人の1.5次会|結婚式の “ご祝儀” について考えてみよう(2)

参考までに、外国の結婚式における “ご祝儀事情” をみてみましょう。

 

【アメリカ合衆国】
アメリカでは、結婚式に出席する際のお祝い金額は、たとえば夫婦揃って招待された場合などで 100ドル程度+ギフト (ふたり分) がひとつの目安になるようです。
(アメリカでは、結婚式は通常カップルで招待されます。)

結婚するふたりとの親密度や自分のふところ事情等を鑑み、ストレス無くお祝いできる金額を渡しているようで、日本のように、“一律3万円” という概念はありません。
そして、お祝い金の渡し方としては、現金よりも小切手で渡す方法が主流のようです。

また、アメリカのみならず西洋諸国には “ウエディング・レジストリ” というシステムも古くから存在しています。
“ウエディング・レジストリ” とは、新郎新婦が欲しいものを事前にデパートや専門店にリストアップし、親族や友人がその中から選んでプレゼントするというものです。

選ばれた順にリストから消えていくので品物が重複する心配が無く、なにより新郎新婦にとって有用なものをプレゼントできることが合理的といえます。
インターネットが普及した現在では、オンライン決済で処理できる点も、お店に出向く手間が省け、忙しい人や遠方の人にとっては嬉しいシステムといえそうです。

そしてアメリカといえば、“パーティー好き” なお国柄。
結婚を祝う場合、披露宴の1ヶ月くらい前に開かれる「ブライダルシャワー」にはじまり、男女別々の「バチェラー/バチェロレット パーティー」と続き、出産となれば「ベビーシャワー」というパーティーが開かれます。

このようにアメリカの結婚祝いは多岐に渡るので、披露宴時のお祝い金と日本のご祝儀とを一概に比較することはできませんね。

 

【韓国】
ご祝儀の目安は、50,000ウォン前後が一般的な列席者の相場のようです。(10,000ウォン≒1,000円)

ただし、韓国の結婚式では、式場内の食堂でのバイキング形式が定番なのと、日本と違い引出物の習慣がないことから、このくらいが妥当な金額になっているようです。(ちなみに、アメリカやヨーロッパ諸国でも、日本のような高額の引出物の習慣はありません。)

面白いのは、ご祝儀の渡し方です。

特に若い世代間では、受付では支払わず新郎新婦本人に直接手渡すというケースが多く見受けられ、もっと驚くことには、新郎新婦の銀行口座に振込みをするという方法です。

これは、韓国では、ご祝儀は 「新郎新婦当人ではなくそれぞれの家のお金」 という考え方があり、当日受付で受け取ったものは費用分を除いて全てご両親がお持ち帰りになるようです。
そんな習慣に異を唱えた新郎新婦たちが、そうはさせじと考えついたアイデアが、このような受け取り方だったんですね。

 

以上のように国によって習慣は異なり、日本人の視点で考えた場合、ご祝儀を小切手や口座振込で渡すという発想にはビックリですが、逆に、外国人が日本の結婚式に出席するときに、ご祝儀の相場は3万円ということを知って、どんなリアクションをするのかも見てみたいところです。

>> (3)へつづく