『イケ婿』 という言葉、ご存知でしょうか。
仕事仲間から、その言葉について書かれた新聞記事を見せてもらうまで、私は全くその言葉の存在を知りませんでした。
『イケ婿』 、つまりこういうことだそうです。→ 「結婚式の準備や演出に積極的な男性(新郎)。」
なんだ。そういう男性ならこれまで何人もお会いしてきました。
結婚式の司会進行を自らしてしまう新郎や、余興で仮面ライダーに扮する新郎、同じくバンド演奏をする新郎、ウェルカムボード代わりに愛車のオートバイを乗り付けてこられた新郎、披露宴で流す音楽や映像を全て編集してきた新郎…etc.
お花の打合せに積極的に 関わってくれたご新郎さまも大勢いらっしゃいました。
中でも印象的だったのは、私が提案した 『メンズブーケ』 を持ってくださった方でしょうか。
ウェディングブーケは、いわずと知れた花嫁の象徴ですが、前々から「男性が持っても別にいいのでは?」という考えが私の中にはありました。なので、私は打合せの度に、それに相応しい男性を物色していたのです。(言葉遣いが適切ではありませんね。笑)
当日は、ご新婦さまがボールブーケを、ご新郎さまがメンズブーケを腰に携えるように持ち、二人仲良くご入場されていました。その姿は勇ましく、大変凛々しく感じられたものです。
また、別のカップルは、ハワイがテーマの結婚式 だったので、ご新婦さまはフラワーレイをかたどったウェディングブーケを持ち、ご新郎さまは、それこそグリーンで仕上げたフラワーレイを首からさげて、これまた二人仲良くご入場されていました。
こういった方々も、いわゆる 『イケ婿』 と呼ばれる男性に分類されるのでしょうかね。
そういえば、ご新婦さまのたっての希望で、泣く泣くペアの花冠を頭に載せてご入場されたご新郎さまもいらっしゃいましたが、この場合はイケ婿とは言わないのでしょうか。(笑)
「結婚式事情はその時代の世相が反映されるもの」 だということは、先のブログ 『結婚式事情「ホテルウェディング」から「スマ婚」まで』 でも触れましたが、例えば男性が、エステに通ったり、料理教室やフラワーアレンジメント教室に通ったり、お弁当を自分で作ったり、とこれまでは一般的に女性の領域であったものへ進出し始め、逆に女性においては、『肉食系女子』 なる言葉が生まれるほど、活発な女性が増えてきました。確かに、なでしこジャパンをはじめ、女子プロ野球の誕生など、スポーツの分野においても女性の躍進には目を見張るものがあります。。。
つまり、世の中の、こういった男女の逆転現象が結婚式事情にも反映されているといえそうですが、新聞記事の 「新婦のベールを新郎が内緒で手作りするなどという例もある。」 という一文を目にしてしまうと、なんとなく複雑な気持ちにならなくもありません。
しかし、それとは別の観点から 『イケ婿』 という言葉の誕生を捉えることもできるのではないでしょうか?
結婚式の準備や演出に積極的な男性のことを 『イケ婿』 と呼ぶのであれば、少なからずそういった男性は過去にも存在していました。
では、なぜ、今 『イケ婿』 という言葉が登場してきたのか?
それは、すでに飽和状態にあるウェディング市場の新たな話題づくりということがいえるのかも知れません。男性をターゲットにした市場開拓を、結婚式の世界でも繰り広げられるようになってきたということがいえるのかも知れませんね。
それを裏付けるものとして、『俺のウェディング』 なる言葉をキャッチフレーズにした結婚式の存在を、知人に教えてもらったことも付け加えておきます。
いずれにしろ、そのことによって男性が花に興味を持ってくれるのであれば、それは大変喜ばしいことで、私としては、 『イケ婿』 の登場は大いに歓迎します。
そうなると、『メンズブーケ』 の需要が増えていく余地は、今後、十分にありそうですね。(笑)
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