≪キャスケードブーケ グランデ≫
まさにそんな言葉がピッタリの、ビッグサイズのキャスケードブーケです。
今回ご依頼くださった花嫁さんには、これくらいインパクトのあるブーケでないと釣り合いが取れないと思ったのです。
とくべつ身長が高い方ではないんです。
ドレスも際立ってゴージャスな飾りがあるわけでもないんです。
ブーケは花嫁を引き立てることが役割であって、主張が強すぎてはいけないことも良くわかっています。
ただただ、花嫁さんの内面から湧き出てくるキラキラしたオーラが、ブーケを作る私に、「この人には飛びっきり規格外のブーケが相応しいだろう」と思わせたのです。
そして、いざブーケを持った花嫁さんの晴れ姿は、私の直感に間違いがなかったことを証明してくれました。
全然違和感が無くないですか?
このブーケ、実物は本当に大きいんですよ。
重量だって結構あるし。
花の本数は通常のキャスケードに費やす倍は優に使用しています。
それなのに、こんなにもしっくり収まっているのはなぜでしょう?ブーケを製作した私でさえ少し驚きでした。
これは、花嫁さんの人間性の豊かさが、このビッグサイズのブーケをも馴染ませているとしか言いようがありません。花嫁さんの器の大きさに感服です。
その後、お色直しでは色打掛けにお着替えします。こちらには和装用のボールブーケをご用意いたしました。
このブーケについても、色打掛けの柄を考慮に入れることはもちろんのことですが、なにより花嫁さんのお人柄を最重視して製作に当たりました。色鮮やかなカラーリングで調和を図ります。
まだまだお色直しはこれに止まりません。
2次会では白のミニ丈ドレスに着替えられます。
2次会は立食形式なので、主役の花婿・花嫁もアクティブに動き回ります。
そうなるとブーケはかえって所在に困ることも。。。
そんなときこそは花冠が最適です。頭に目印があれば、群衆に紛れても見失うことがないという利点もあります。この2次会は、出席者が100名を大きく超える大規模パーティーでした。
ミニ丈ドレスと花冠の相性もバッチリですね。
そうそう、ここまで花婿さんに一言も触れていませんでしたが、この花婿さんも非常にユーモア溢れるお方です。披露宴のお色直しでは、ヘルメットを被った宇宙服姿で登場したそうな。
以上、花冠を合わせると3つものブーケをご注文くださり有難い限りですが、私がこの花嫁さんに感心したのは、自分のことだけではなく、周りへの気配りを自分のこと以上に気にかけていらしたということです。
たとえばそれは、ブライズメイド&グルームズマンの花飾りしかり、フラワーガール&ボーイの花飾りにまで気を配られていたことにあらわれています。
また、打合せの時に実はお母様もご一緒にいらしていたのですが、このお母様がお花が大好きな方で、ブーケ選びはお母様のご意向を優先して決めていきました。
私にこっそり話してくれましたが、これも親孝行のひとつになればよいと思っていたのだそうです。とても心根の優しい方なんですね。
そんな懐の広い花嫁さんだからこそ、あんなに大きなキャスケードブーケもしっかり手の内に収めてしまったのかもしれません。
今回の件を通して、これからも、花嫁さんのお人柄の理解を心掛けたブーケの提案をしていきたいと、一層強く思うようになりました。
YUTA&HIROEさん、ありがとうございました。
おふたりの末長いお幸せを心より祈ります。