今の世の中、なんでもビジネスにしてしまうご時勢なんですね。
仕事仲間から、「プロポーズプランナー」 なる業種があることを教えてもらいました。
「どうプロポーズしたらよいのかわからない」 「面倒」 「どうすれば喜びますか?」
いわゆる “ゆとり世代” (該当する人たちにとってはあまり好ましい表現でないかもしれませんが) と呼ばれる年代の若者たちが社会に出るようになり、その年代にターゲットを絞ったビジネスマーケティングに変化があらわれているのかも知れません。
少し前を振り返ってみると、プロポーズや好きな人への告白にお金を払って演出を考えてもらうなどということは全く考えられませんでした。
「そのころにはそういったサービスがなかったんだから頼みようがないだろ。」 といわれてしまえばそれまでですが、そういったアイデアを空想しているときのドキドキ感やワクワク感、また、たとえ不恰好でも自らの手で考えるということに意義があるように思えたのですが…
さて、その 「ゆとり世代」 と呼ばれている人たちが、これから結婚適齢期を迎えるようになります。
そうなると、結婚式の選び方にも変化があらわれる可能性は十分にあるといえそうです。
ここしばらくは、特別感を重視したオリジナルウェディングのサポートや、できるだけ多い選択肢の中からお客様に選んでいただけるような仕組み作りを主体としたウェディングが主流でしたが、これからは、どれだけ魅力を感じてもらえる提案ができるかというところがキーワードになってきそうです。
“たった一つですが、自信を持ってお薦めできるウェディングプラン”
“〇〇ウェディングプランナーの考えたウェディングコーディネート”
“〇〇フラワーアーティストがトータルプロデュースするウェディング”
こういった謳い文句が未来の新郎新婦のハートを掴み得るのかもしれません。
法人名・会場名・ブランド名でおこなっている集客から、個人というブランドを前面に出して集客する手法があらわれるかもしれません。
つまり、
「〇〇さんにやってもらいたい!」
「〇〇さんのセンスですべてお任せします!」
ということです。
そんなことになったら面白いですよね。
しかし、こういうビジネスモデルは、あながち時代に則していないとはいえないのではないでしょうか?
今は、もしくはこれからは、“個” にますます脚光があたる時代になると思っています。
高度成長時代の神話は次々と崩壊し、会社組織に安心・安全・希望を求めることができなくなってきました。
ウェディング業界においても、多くのフリーランスのウェディングプランナーや司会者、カメラマン、メイクアップアーティスト、フラワーアーティスト等が活躍するようになりました。
今後この勢いがますます広がってゆけば、選ぶ側の人たちにとってキーポイントになるのは、 「どこの会場で結婚式をするか?」 から、「誰のプロデュースで結婚式を挙げるか?」 に移行していくことも、まんざら考えられなくもなくなってきます。
それでなくてもフリーランスで活動する人たちは自分の行動に全責任を背負っているわけですから、こういったマーケティングが認知されるようになれば、彼らにとってもさらに自分磨きに精が出ることでしょう。
そして、なにより、 「どうプロポーズしたらよいのかわからない」 という人たちには、「〇〇さんトータルプロデュース」 のようなウェディングプランの提案は、まさにうってつけのような気がするのです。
「時代背景と買手のニーズがガッチリ噛み合った、なんと素晴らしいビジネスモデルではないか!」 などとひとりごちてみながら、いざその時に備え、私もますますセンスアップに磨きをかけてゆくことにしよう (笑)