昨日、東京・渋谷区猿楽町にある 『Surry Hills Cafe』 というお店をお借りして、1日限りのフラワーレッスンを開催しました。
このお店は、おしゃれスポット代官山の中心に位置しながら、ちょこっと小径を入ったところにあることで、町の喧騒から逃れられ、プライベート感を味わえる隠れ家的なカフェです。テラス席もあり、お天気の良い日はリゾート気分も満喫できます。
階段を上がった2階が『Surry Hillls Cafe』。
テラス席。天気の良い日はパラソルの下で読書をしながらの・・・ランチ&ビール!
気がつけば、ついウトウトお昼寝してしまうほど気持ち良いんです(笑)
こちらが店内。開放感に溢れ、ポップなインテリアが居心地を良くしてくれます。
このお店の最大の特徴はワインが美味しいところです。オーナーのこだわりから、厳選されたワインが並び、なんと、ワインのボトルキープができちゃいます。
さて、肝心のレッスンですが、この日は、7名の方が参加してくださいました。
気になっていたお天気も、曇り模様でしたが雨に降られることはなく一安心。まずはお天道さまに感謝ですね。
今回挑戦していただく作品のテーマは、『カントリーハーヴェスト』。
ハロウィンも近いので、秋の実りと収穫をテーマにした作品を作っていただくことにしました。
まず、最初の30分で制作手順の説明と実際にサンプルを作っていく過程を見ていただきます。
通常、初心者向けのフラワーレッスンというと、アクアフォームにお花を挿していくことをイメージされがちかも知れませんが、今回は、ワイヤーワーク中心の構成にしました。なので、ご参加くださったみなさまの中には、面喰った方がいらしたかもしれません。
さあ、それではみなさんにもはじめてもらいましょう。
ワイヤーワーク中心の作業。まずは、土台となるリースをかたどるところからはじめます。
ハサミのほかに、ペンチや糸巻き状のワイヤーが見えますね。女性がペンチを握る事など、きっと、普段はあまりありませんよね。
リースになる部分は、「赤つる」という植物を使用しました。丈夫で柔軟性のある優れものです。
程よい間隔で、店内をゆったり使いながら作業を進めていきます。
と思ったらもうすでに次の過程に取り掛かっていますね。
最初に作った赤つるのリースを、「コオリ柳」という植物を柱に見立て、ブリキの花器に組み立てていきます。 フラワーアレンジメントというよりは、クラフトワークのような作業です。
ここまで進みました。
赤つるのリースに、コオリ柳の柱。リースに巻かれた実ものはノバラ。
そして、重石代わりにもなっている大きな果実のようなものが、ハロウィンかぼちゃです。
作業中、「初心者の方にはちょっとハードルが高かったかな?それに、女性ばかりなのに力の要る作業が多かったかな?」 と心の中でひとり汗をかいていましたが、それよりも、みなさんがモノづくりに夢中に取り組んでいる姿は見ていて嬉しいものです。
モノを買ったりプレゼントされたりするのは、それはそれで喜びがありますが、自分で作る喜びというものにはひとしおのものがあります。
なぜなら、同じ工程をたどりながらも、出来上がったものを見比べてみると、ひとそれぞれ違うものが出来上がります。工業製品と違い、完璧なレプリカやコピーは存在しません。
背が高かったり、輪が大きかったり、独特のラインが描かれていたり、そこには、作っている本人が意識しないまま、自分の想いが知らず知らずのうちに投影されているのです。 自分の好みやクセが必ず反映されるんですね。
モノづくりには、そんな 楽しみ方があると思っています。
さて、そんな話をしているうちに出来上がったようです。
フラワーアレンジメント初挑戦の方の作品。作品テーマ 『カントリーハーヴェスト』。
グリーン基調の中に、真っ赤なトウガラシがアクセントになっています。
写真からは伝わりませんが、コニファーがとても良い芳香を放っています。
そして、この作品の最大の特徴はというと、
「水を一切使っていません。」
ブリキの器の中にはアクアフォームがセットされていますが、水は一切入っていません。
つまり、このまま枯れていっても、ドライフラワーとして楽しめるものになっています。
たとえばハロウィンが過ぎ、クリスマスシーズンがやってきたときには、真ん中の大きなかぼちゃを真っ赤なリンゴに替えて、リースの部分に松ぼっくりをつけてあげれば立派なクリスマスインテリアになりますし、夏になったら試験管タイプの一輪挿しをぶら下げて水とお花を入れれば、涼しげなアレンジメントにイメージチェンジできます。
そんな楽しみ方も味わって欲しいなという想いが、このアレンジメントには詰まっています。
今回ご参加くださった7名の方、お越しいただきましてありがとうございました。
目の行き届かない点も多々あったことと思いますがお楽しみいただけたでしょうか?
レッスン後、気がつけば外はすっかり暗くなっていましたが、お店自慢のAppetizerを囲んでの楽しい団欒のひと時を過ごしました。
休日の午後を目一杯使っての、結構本格的なレッスンになってしまいましたね。(笑)
また、クリスマスが近づいたころ、この同じ場所で、フラワーレッスンを開催したいと思っています。
そうそう、もうひとつ、フラワーアレンジメントには楽しみ方があります。
それは、自分で作った作品を写真に撮る楽しみ方です。
自分で作った作品を、自分で写真に撮って、それをPCの壁紙にしたり、スマホの待受けにしたり、あるいはポストカードにしてみたりということもできますので、お花というとすぐに枯れて長く楽しめないイメージがありますが、決してそんなことはないんですよ。
自分で作った作品を、家の近くの公園にて撮影。
劇的花屋(ドラマティックフラワーズ)
フラワーアーティスト|和田 浩一